EI_EMOTIONAL INTELLIGENCE

EIロゴ制作プロセス 「思い」をいかに「伝わる形」に落とし込むのか

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この記事ではEIのロゴを事例としながら、どのようにロゴのデザインをするのか、その手順をご紹介したいと思います。

企業の理念や思いなど抽象的で形のない概念を、目に見える形に落とし込んだものが、ロゴだと考えています。
ロゴ制作とは、「思い」を「伝わる形」にすることです。
まずはお客様のその「思い」を聞くことから始めます。


【1】丹念にヒアリング〈未来像からロゴをイメージする〉

その企業が提供したい価値、差別化できる強み、これからどんな展開をしたいのか、などを伺って全体像を把握します。
代表の方の思い、会社を始めたストーリーなども可能な限りお聞きします。

お客様が生き生きとお話しされるのを聞くのはとても楽しい時間です。
多角的にお話を伺うことで、その会社の未来のイメージが立体的に立ち上ってくる瞬間があります。
例えば、社員の方たちが楽しく働いている姿が映像のように動き出すような感じです。
その映像の中で、ぴたっとくるロゴはどんなものだろうと、いろいろ想像をふくらませます。
ちょっと未来にタイムワープして、ロゴを見てくるようなイメージです(笑)。

今回は社内ロゴなので、メンバー内で何回も話合いを重ねました。
EIのミッションは「EmotionalとIntelligenceの両面からクライアントの伝えたいことを伝える」こと。
かつ、広い視野でものごとを捉えつつ、きめ細かくディテールまで行き届く仕事を提供していく、と明文化します。
ロゴはその思いを体現するもの、そのような会社にふさわしいものを目指します。


【2】ロゴのコンセプトを決める〈目指すイメージを言語化する〉

次にロゴの目指すイメージをさらに詰めていきます。EmotionalとIntelligenceの意味を掘り下げ、キーワードにまとめました。

「Emotional」 感性、コミュニケーション能力、柔軟さ、徹底的な顧客視点
「Intelligence」 ロジック、分析、数字、結果重視

以上をふまえて、ロゴのコンセプトを以下のようにしました。

◎ロジカルなプロフェッショナル集団を想起させると同時に、エモーショナルな部分や、やわらかさが感じられる

並行して、リサーチも行います。Emotional Intelligenceという言葉の一般的な意味や、海外ではどういう文脈で使われているかなども調べます。


【3】デザインの基本方針を整理する

コンセプトが決まったら、それを表現するために具体的にどういう方針でデザインを進めるかを決めます。

「Emotional」と「Intelligence」はどちらも大切、対等な要素です。
そのことをロゴを通して表現し、みなさんにEIと呼んでいただけるにはどうしたらいいのか。
ロゴの他に「EI」のシンボルマークを制作し、「EI」を印象づけました。

その他の留意点も含めて、基本方針を以下のようにまとめました。

  1. シンプルな美しさのあるもの、コーポーレートロゴなので、飽きの来ないものにする
  2. 字数が多いので、読みやすい工夫・配慮が必要
  3. 「EI」と認知してもらうために、ロゴの他に「EI」のシンボルマークも制作する

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【4】ラフスケッチ〈ひたすらアイディア出し〉

ここまで来て、初めて実際のデザイン作業に入ります。
コンセプトと具体的なデザインの方向性を決めることに、一番時間を掛けるのです。

まずはシンボルマークをEとIで起こします。うんうん、うなりながら、ひたすらアイディアをスケッチ。
煮詰まってくると、ちょっと時間を置いて客観的目線で見てみる。
そして再びさまざまなアイディアを試す、というのを何回も繰り返します。毎日脳みそが沸騰するくらい考えました。

EとIがパキッとした直線的な構造なので、その中でどのようにEIらしい柔軟さを出してゆくか。
EとIが対等で、どちらか片方が目立つことがないようにする、という点に苦心しました。

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ロゴはさまざまな書体を検討し、信頼感、品格、自信などを感じることを軸に絞り込みます。
知的で突き抜けた感じ、でもやわらかさもあるゴシック体(一見わかりませんが、角に若干の丸みがあります)に決まりました。

また大文字、小文字の組み合わせも検証します。大文字は直線が多いので、堂々とした印象。
小文字は「e,m,o,n」などの丸みが多く読みづらいので、大文字にしました。

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【5】デザイン決定、細部をブラッシュアップ

最終的にシンボルマークとロゴの組み合わせを2案に絞り込んで、社内でプレゼンをしました。
コンセプトやねらいを説明し、以下のロゴに決まりました。

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〈シンボルマークの説明〉

  • EとIが両立している。お互いを支えて、かつ、一体化している。
  • 両方がしっかり立つことで、ゆるぎない盤石な体制と高品質なサービスを表現。
  • 横長の形状にすることで、安定感の中にもスピードを感じさせる。
  • 角のアールのやわらかさがある。ゆとりのある印象。

ロゴとの組み合わせで、信頼感、品格、知性を強めるようにしました。

最初に設定したコンセプト、「ロジカルなプロフェッショナル集団を想起させると同時に、エモーショナルな部分や、やわらかさが感じられる」を満たし、
「EmotionalとIntelligenceの両面からクライアントの伝えたいことを伝えていく」という私たちの「思い」を表現したものができました。

最終的に細部の調整をさらに重ねます。SNSで小さいアイコンになったときの見え方なども含め、いろいろな角度から微調整をして、完成です。


大切にしたのはロゴに込められた意味を、社内で共有することでした。
それは自分たちのロゴに誇りと愛着を持って欲しいから。社員が自分たちのロゴを愛していたら、それはなんとなく伝わるのではないかと思っています。
ロゴを見る度に、会社のミッションを思い出し、原点に戻ることができる。ロゴが進むべき方向を指し示す、羅針盤のような役割を果たせたら、と願って作りました。

今回はロゴ制作の工程をまとめましたが、他のデザイン作業においても「思い」を「伝わる形」にするという点は同じです。

今後ご縁があってお仕事をさせていただくクライアントのみなさま、ぜひみなさまの熱い思いをたくさんお聞かせくださいね!